KINARI(生成)
他の色には見られないナチュラルな表情を楽しめる生成色(きなりいろ)。その字の表す通り、漂白あるいは染色される前の「生地や糸そのものの自然の色」のことをいい、ほんのり黄色がかった白色のイメージです。
漂白される前の本来の色味、という意味を持つ生成。下手に着飾ったり美しく見せるのではなく、本質的な美しさを追求する方におすすめの色です。
また、生成色は淡くベーシックな色味のため、飽きにくく、濃い色や白色、柄物などに上手に溶け込むので、どのような色とも合わせやすく、まとまりのある空間に仕上がりやすいので、最初の一本としてもおすすめです。
『万葉集』巻十四に、「多摩川にさらす手作りさらさらに何そこの児のここだかなしき」という一首が残されています。
これは奈良時代に、東京の西に流れる多摩川付近で租税として納める麻布(まふ: 麻糸で織った布)を漂白する=晒(さら)している情景を表している詩です。
古来から使用されている麻や芭蕉布(ばしょうふ)などの繊維は本来は白くはなく、濃い茶色に近い色をしており、その繊維を割いて繋げられた繊維の色がいわゆる「生成色」でした。
それを水で洗い、川原や土手などの広い場所に並べて太陽の光を当てることで漂白をすることで、当時の人々は清浄なる白を求めていました。
その後生成色は高度経済成長期の公害問題を背景に、自然の色合いとして尊ばれ、環境意識の高まりから、ナチュラルカラーとして普及しました。70年代の日本における色彩の象徴的な要素の一つとして知られています。
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